私たちは1993年から四国電力の株主総会で株主提案権(3万株以上が必要)を行使して、主に定款変更という形で脱原発を目的とした提案を続けています。途中、活動休止期間(2000〜2011年)がありましたが、2011年3月11日の東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所での大事故を契機に、新しい仲間も加わり、活動を再開しました。2011年6月の株主総会には間に合いませんでしたが、2012年以降毎年、脱原発を願う多くの賛同株主のご協力を得て、株主提案を行っています。以下、各年の提案内容と提案株主数、提案株数を記します。
四国電力株主総会に出席し出して約30年になる。目的は脱原発。即ち戦争は合法的な直接大量殺人だが、
それに次ぎ原発は合法的な間接大量殺人だという素朴な反感だ。
そんな脱原発運動にも様々な戦い方がある。
例えば現地での直接行動、国策故に政治の場、また福井&大津&広島など仮処分決定で原発の操業を止めた司法の場など、
それらが多角的に連携することが重要だろう。
そこでぼくらは、原発本体の製造責任を負う電力会社の最高決議機関(株主総会)の場で、
「原発は安くて安全」などの大嘘を暴き、脱原発の機運を広げるよう努めてきた。
加えて個人的には、労働組合結成に伴う解雇撤回裁判勝訴を例外に、長年、ほとんど負け戦ばかりやってきた結果、
「負け犬の遠吠え」みたいな自己満足に懲り、ちゃんと相手方の土俵に上がり、堂々と四つに組んで戦いたい。そんな想いもある。
とは言え、紙切れを右から左へ回すだけで儲けるような株など、ぼくは生理的に大嫌いだ。
だが、こうした偏見は、この株主運動を通じて一変した。
毎年100人以上・10万株以上の賛同を寄せてくれる一般株主の多くは全く利己的ではなく、
広大な裾野として誠実に我々の運動を支えてくれている。 さて今年の株主総会は、ほぼ死に体と化した伊方原発3号機を巡り争われた。 一つ、この1月の定期検査中に起こった外部電源喪失など3件の重大事故。 一つ、広島高裁での2回目の運転差止め仮処分決定。 一つ、 テロ対策不備による来春の運転停止。 一つ、 原発ゴミの行き場がなく、あと4年で伊方敷地内の保管容量が満杯。 一つ、 地元愛媛県民の70%を筆頭に、世論調査でも大半が原発再稼働反対。 これらの痛烈な批判に、四電側は「原発に絶対安全はないが、より安全になるよう努力する」としか答えられず、 脱原発議案は否決されたが、会場内の議論は脱原発一色に包まれた。 その象徴が一般株主の「瀬戸内を死の海にしてくれるな」。 今総会は、この切なる叫びに尽きる。 以上、老兵ながら引き続き尽力したい。 2020年6月27日 未来を考える脱原発四電株主会 共同代表 佐藤公彦 |
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